
第0章 姫の逃亡劇(5)
【ナレ】
「夕暮れ時、灯がゆらりと揺れる。」
【エルマ】
「以下の通り。未来は再び戦火に見舞われるんだな。」
【ジュリア】
「それは本当なの? 占い師・エルマ?」
【エルマ】
「情報屋・ジュリアさん。ワタシの能力を疑っているんだな?」
【ナレ】
「小さな家の小さな部屋、その場所に占い師・エルマが住んでいる。」
【ナレ】
「その噂を聞き付けた情報屋・ジュリアは仕事の一環でエルマの元へ来ていた。」
【ジュリア】
「いえ、そういう訳じゃないわ。お話をありがとう。」
【エルマ】
「最後に一つだけ。黒き王国は再び復活するんだな。」
【ジュリア】
「そうであって欲しいわね。」
【エルマ】
「間者とはノールオリゾン国も本気なんだな。」
【エルマ】
「でもまさか、つつじの里が繋がっていたとは。香月真理奈殿――」
【真理奈】
「ご名答。貴方にはノールオリゾン国に来ていただきます。占い師・エルマさん。」
【エルマ】
「何をしたいんだな。ワタシの言葉は偽る事は出来ないんだな。」
【真理奈】
「そうですか。貴方がシュヴァルツ王国元帥――ウィル・リーヴィと繋がっている事は調査済み。」
【エルマ】
「つつじの里も訳が分かんないんだな。」
【エルマ】
「ノールオリゾン国が繁栄する事はないんだな。……貴方方にはいう事は無いんだな。」
【真理奈】
「姫の居場所を教えてください。」
【エルマ】
「ワタシは知らないんだな。」
【真理奈】
「白を切るつもりですか、致し方ないですね。カイ様、この者を。」
【カイ】
「真理奈姫様、かしこまりました。この占い師を連れて行けばいいのですね。」
【エルマ】
「くっ……。」
【カイ】
「情報屋の事が気がかりですが、どう致しますか? 真理奈姫様。」
【真理奈】
「たかが情報屋ですよ。しかし……。」
【真理奈】
「もし情報屋が皆に広めるならば、こちらも手を打つしかありませんね。」
【カイ】
「ところで気がかりなことがあります。七瀬様が怪しい動きをしているようです。」
【真理奈】
「従姉妹とてつつじの里の掟に背けば命は在りません。」
【真理奈】
「カイ様、調査を。」
【カイ】
「かしこまりました、真理奈姫様。」
【ナレ】
「占い師・エルマの言葉が真理奈の脳裏から離れられない。」
【ナレ】
「再びシュヴァルツ王国が再建されればつつじの里の安寧は揺らぐだろう。」
【ナレ】
「つつじの里の頭領・玲に伝えなければ。つつじの里は揺れている。どの国に就くべきか、否や。」
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